水稲栽培でもっとも厄介なのが雑草対策。一度タイミングを逃すと雑草が生い茂り、防除が困難なジャングル状態になってしまうことも。周囲の誰もが「もうダメだ」と諦めかけていた田んぼを復活させたのが、「ウィードコア™ 1キロ粒剤」です。田んぼの持ち主である高橋功さんに導入の経緯と効果を伺いました。
水稲栽培でもっとも厄介なのが雑草対策。一度タイミングを逃すと雑草が生い茂り、防除が困難な「ジャングル」状態になってしまうことも。周囲の誰もが「もうダメだ」と諦めかけていた田んぼを復活させたのが、『ウィードコア™ 1キロ粒剤』です。田んぼの持ち主である高橋功さんに導入の経緯と効果を伺いました。
【プロフィール】
・髙橋功さん(67歳)(トップ画像右)
・栽培地域:新潟県阿賀野市
・水田面積:約10ha
私たちの地域では、「ゆうきの里」を標榜するJAささかみを中心に農家が協力しあって農業に取り組んでいます。単位あたりの収穫量は多くないものの、味の良さに定評があり、令和元年の食味コンクールでは地区内から日本一を獲得する農家を輩出しました。管内のお米は順調に出荷量を増やしており、更なる増産を望む声すら届いています。とはいえ、担い手の高齢化による離農者の増加は避けることができない問題です。地域農業を守るため、自身が役員を務めている農業法人『エコファームささかみ』を中心に、後継者のいない農地を受託管理し、米や大豆、地域の特産品である枝豆『えんだま』などの栽培に取り組んでいます。
このようにチャレンジングな地域ですので、「自分も何か新しいことを始めてみよう」と思い、4年前に初めて「鉄コーティング直播」に挑戦してみました。水管理に注意を払う必要はありますが、30年以上も稲作に取り組んでいることもあり、そんなに心配はないと思っていました。ところが6月の中干し後、家族の体調不良などから水管理がおざなりになり、除草のタイミングを逃しまったのです。気づくと田んぼにはクサネムやイボクサなどの雑草が生い茂り、ジャングル状態に。
厄介なことにクサネムは一度広がると種子が圃場に残り、翌年以降も大繁殖していまいます。クサネムの根は太く頑丈なので、コンバインを入れることもできません。翌年は稲作を諦めて転換作物として枝豆を生産しようとしたのですが、クサネムに打ち勝つことができずに断念。その後、雑草管理のために移植水稲栽培に戻したものの、一発剤だけでは防除しきれずにまた雑草だらけになってしまいました。このまま耕作放棄地になってしまうかもしれない、という思いが頭をよぎりました。
そんな折にJA職員の一ノ瀬博さん(トップ画像左)から紹介されたのが『ウィードコア™1キロ粒剤』です。ダメで元々、の気持ちで使ってみようと思ったのですが、圃場は1ha以上あるため自分で散布機を担いで田んぼに入るのは大変です。そこでJAと相談の上、ラジコンヘリコプターで農薬散布などを行なっている若手グループに散布してもらうことにしました。
中干しを終えて田んぼに水を入れた後の7月2日。ラジコンヘリによる『ウィードコア™ 1キロ粒剤』の散布が実施されました。作業はほんの数分で終了。あまりに簡単に終わってしまったので、「これで本当に効果があるのだろうか」と最初は半信半疑でしたね。しかし、散布3日目にはクサネムの葉が黄色くなっていて驚きました。散布後に雨が続いたことも、『ウィードコア™ 1キロ粒剤』の働きには良い影響だったようです。その後はクサネムが再発生することもなく収穫期を迎え、10aあたり9俵収穫できらたら“まずまず”とされる中、なんと11俵も収穫できました。「もうダメだろう」と思われていた田んぼが大豊作だったことは、本当にうれしかったですね。
現在はJAと協力しながら、もみ殻、地区内で回収する畜糞尿、おからなどを混合したオリジナル堆肥を使った循環型農業の推進にも取り組んでいます。特色ある栽培方法で他産地と差別化を図りながら、全国トップレベルの品質を誇るささかみの米をこれからも作り続けていきたいです。そして若い人が希望を持って農業に取り組んでくれることを期待したいです。
(地域の農家からの問い合わせが殺到したため、『ウィードコア™ 1キロ粒剤』の説明看板を圃場に設置しました)