みかん農家の⼤敵であるカイガラムシ。近年は異常気象などからその発生サイクルが読みにくくなっており、産地は防除に苦心しています。そんな中、和歌山県海南市下津町のみかん農家である⼭⼝貴也さんが、3年前から取り⼊れているのが『トランスフォーム フロアブル』です。「カイガラムシが激減した」と話す同剤の効果についてインタビューしました。
【プロフィール】
・山口貴也さん
・和歌山県海南市
・約2.5haの畑でみかんや清見オレンジ、レモン、キウイフルーツ など年間約80トンの果実を栽培する。
自分の裁量で好きなようにできる。それが農業の魅力
和歌山県の下津地区は、温暖な気候や水はけの良い地質など、みかん作りに最適の地域です。私はみかん農家の6代目として生まれたが、親の勧めもあって一旦は就職。その後子供の大学進学を機に一念発起し就農しました。「どうせやるなら本気で農業しよう」と思い、親の農園を引き継ぐだけでなく、自ら資金を調達し、隣接する廃園を再生してみかんとキウイの栽培をはじめました。もちろん楽ではなかったし、はじめの5年くらいは我ながらよく頑張ったと思っています(笑)。
農業は個人事業主なので、自分でやりたいようにできることがメリットだと思っています。単価を追い求めるだけでなく、自分が食べて美味しいと感じた品種を作るのも自由。日々大変なことの連続ですが、お客様から『美味しかったよ』と言われると頑張った甲斐があったと思います。今後はみかんを使ったジュースの生産など、農業の6次化にも挑戦していきたいですね。
効果の高い薬剤を取り入れることで、産地を未来へつなぐ
近年は集中豪雨など異常気象が多発するせいか、病害虫の駆除に苦心することが多くなりました。例えばカイガラムシ。発生するとみかんの価格下落に直結するだけでなく、最悪、果樹を枯らせてしまう害虫です。JAながみねによると、ここ数年、カイガラムシの発生時期に幅が出ているそうで、残効性が期待できない従来の薬剤では、散布5日後に孵化した虫は野放し状態になってしまうといいます。
(上記写真:ヤノネカイガラムシの被害果。成虫が表面に付着すると防除は困難です)
そこでカイガラムシの防除のために使いはじめたのが、『トランスフォーム フロアブル』です。トランスフォームの散布は5月下旬〜6月上旬、7月下旬〜8月上旬の2回。トランスフォームは残効性が高いので、後から発生する幼虫にも効果があるほか、雨が降っても影響が少ないので頼りになります。
散布後は速やかに茎葉内に浸透する浸達性もあるため、薬剤がかかりにくい葉裏まで防除することが可能です。スプリンクラーは樹上から薬剤を散布するので、かつての薬剤では葉裏についたカイガラムシには効果が期待できませんでしたが、トランスフォームを使うようになって以来、害虫による被害は激減。私の畑では保育園児のみかん狩りを受け入れているので、2回の散布でしっかり効果を出し、収穫時に安心なのもありがたいですね。
農業が生き残っていくためには、地域との関わりが欠かせません。今後は直売所や、保育園の子供達が楽しめる“遊び場”のような野菜畑を構想するなど、地域貢献につながる活動も行っていきたいと考えています。未来を担う世代に『みかん作りは楽しく生活していける仕事なんだ』と伝えるためには、農業の魅力を伝えることも必要ですが、まずは高値がつく良いみかんを作ることが第一です。そのためには、使いやすく効果の高い優れた薬剤を、適切なタイミングで使っていこうと思います。
(『トランスフォーム フロアブル』)
(※)本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法などを誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は病害虫防除所など関係機関の指導を受けてください。
【取材協力】
和歌山県海南市
山口貴也さん