(上)夏型
(下)冬型
アザミウマ目/アザミウマ科
どんな虫?
●ナス科、ウリ科、マメ科、ユリ科など34科の植物に寄生、野の多くの雑草の花で見られる
●在来種で、日本全国〜温帯ユーラシアに広く分布
●幼・成虫は主に花に棲息
●短日条件で雌成虫は生殖休眠に入る(耐寒性が増す)。越冬は成虫のみ
生態は?
越冬 | 成虫(北海道、露地でも越冬) |
発育期間 卵〜成虫(羽化) |
15℃:約34日 25℃:約10日 |
発生回数(露地) | 寒冷地:4世代前後 暖地:10〜12世代 |
産卵数 | 190(15℃)〜500(25℃) |
コロニー(集団) | 花に成幼虫が集まる |
ウィルス媒介 | TSWV |
誘引色 | 黄色、白色 |
TSWV:トマト黄化えそウィルス
被害は?
●《トマト》では、「ミカンキイロアザミウマ」と「ヒラズハナアザミウマ」の産卵痕が原因で、果面に「白ぶくれ症状」(果皮が白く盛り上がり着色異常になる)が発生する。また、トマト黄化えそ病を媒介
●《ナス》では「ミナミキイロアザミウマ」の被害が顕著。果面に茶褐色のザラついたケロイド状の傷をつくる。葉には葉脈に沿って両脇に小さな白斑が多数生じる。他2種は加害するが実害は少ない
●《キュウリ》では「ミナミキイロアザミウマ」の成幼虫は葉を好み集中的に加害する。葉裏は銀色に光り(シルバーリング症状)、さらに加害が続くと褐変し枯れる。果実は表面に鮫肌状の傷などができる。また、キュウリ黄化えそ病を媒介。「ミカンキイロアザミウマ」による葉の加害は白色(やがて褐色)の小斑点を多数生じさせ、果実に傷などをつくる。「ヒラズハナアザミウマ」も加害するが実害は少ない
薬剤
スピノエース顆粒水和剤 ※アザミウマの種類にしたがって、有効な薬剤を選択する。ローテション使用を心掛ける。 |